在留資格の認定申請をしたいのですが、
どのようなポイントで審査されるのでしょうか?
在留資格の認定申請では、
①在留資格の該当性
②在留資格の基準適合性
上記の2点に焦点を当てて審査が行われます。
ここでは②の在留資格の基準適合性について説明します。
(①の該当性に関しては「在留資格の該当性とは」をご覧ください。)
在留資格の基準適合性とは
在留資格の認定申請や在留資格の変更許可等を得るためには、在留資格の該当性とは別に、出入国管理及び難民認定法(入管法)の第七条第一項第二号の基準を定める基準(俗に「上陸基準省令」と言う)に適合する必要があります。
(在留資格に関しては「在留資格をわかりやすく解説」をご覧ください。)
この「上陸基準省令」に該当することを「基準適合性」といいます。
上陸基準省令では、①学歴要件②実務経験年数③報酬額④受入れ企業の条件などが規定されています。このような基準に適合しない場合は、在留資格の許可を得ることができません。
【上陸基準省令が無い在留資格】
- 外交
- 公用
- 教授
- 芸術
- 宗教
- 報道
- 永住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 定住者
(該当性に関しては「在留資格の該当性とは」をご覧ください。)
上陸基準省令の具体例
では次に、上陸基準省令の適用がある在留資格について、具体的な基準をみていきましょう。(※一部の在留資格を例示)
新しい在留資格「特定技能をわかりやすく解説」も併せてご覧ください。
経営・管理
申請人が次のいずれにも該当していること。
一 申請に係る事業を営むための事業所が本邦に存在すること。ただし、当該事業が開始されていない場合にあっては、当該事業を営むための事業所として使用する施設が本邦に確保されていること。
二 申請に係る事業の規模が次のいずれかに該当していること。
イ その経営又は管理に従事する者以外に本邦に居住する二人以上の常勤の職員(法別表第一の上欄の在留資格をもって在留する者を除く。)が従事して営まれるものであること。
ロ 資本金の額又は出資の総額が五百万円以上であること。
ハ イ又はロに準ずる規模であると認められるものであること。
三 申請人が事業の管理に従事しようとする場合は、事業の経営又は管理について三年以上の経験(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。
法律・会計業務
申請人が弁護士、司法書士、土地家屋調査士、外国法事務弁護士、公認会計士、外国公認会計士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士又は行政書士としての業務に従事すること。
技術・人文知識・国際業務
申請人が次のいずれにも該当していること。ただし、申請人が、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(昭和六十一年法律第六十六号)第五十八条の二に規定する国際仲裁事件の手続についての代理に係る業務に従事しようとする場合は、この限りでない。
一 申請人が自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務に従事しようとする場合は、従事しようとする業務について、次のいずれかに該当し、これに必要な技術又は知識を修得していること。ただし、申請人が情報処理に関する技術又は知識を要する業務に従事しようとする場合で、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格し又は法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する資格を有しているときは、この限りでない。
イ 当該技術若しくは知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと。
ロ 当該技術又は知識に関連する科目を専攻して本邦の専修学校の専門課程を修了(当該修了に関し法務大臣が告示をもって定める要件に該当する場合に限る。)したこと。
ハ 十年以上の実務経験(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程において当該技術又は知識に関連する科目を専攻した期間を含む。)を有すること。
二 申請人が外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事しようとする場合は、次のいずれにも該当していること。
イ 翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務、服飾若しくは室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。
ロ 従事しようとする業務に関連する業務について三年以上の実務経験を有すること。ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない。
三 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。
「詳しくは「技術・人文知識・国際業務を徹底解説」をご覧ください。」
まとめ
在留資格の申請をする場合のポイントは、まず自分の活動予定の内容が申請する在留資格の活動内容に該当している必要があります。
(該当性に関しては「在留資格該当性とは」をご覧ください。)
次に、それぞれの在留資格に規定されている基準に適合する必要があります。
この記事が在留資格の申請にお役立ていただければ幸いです。